「教員を辞めて後悔した」
という声を目にして、転職を決断できない…、という方も多いのではないでしょうか。
実は、教員からの転職を後悔した人にはある共通点があったのです。
この記事では、
- 教員からの転職の後悔パターン7つ
- 後悔しなかった人との決定的な違い
- 辞める前に確認すべきチェックリスト
を紹介します。
記事を読み終えたときには、「自分が転職して後悔しやすいタイプかどうか」が判断できる状態になっていますよ。
教員から転職して後悔した人の共通点7つ

教員から転職したことを後悔した人には、7つの共通点がありました。
それぞれ見ていきましょう。
①「辞めること」がゴールになっていた
1つ目は、教員を辞めること自体がゴールになっているパターン。
これが最も多いパターンです。
教員のつらさから逃れることだけが目的化し、「辞めた後にどうなりたいか」が空白のまま転職した場合、転職先で別の不満に直面したときに立ち返る軸がありません。
面接でも「なぜ辞めたか」は語れても「なぜこの会社か」が語れず、結果として第一志望ではない企業に妥協して入社し、後悔につながります。
②年収の「初年度」しか見ていなかった
2つ目は、転職先の年収を「初年度」しか見ていなかったケース。
教員給与は年功的に積み上がるので、勤続年数が長いほど自動で給料が増えます。
成果連動で昇給する業界であれば、数年で教員の給料に戻るor超えることがありますが、昇給ペースが緩やかな職種も存在するのも事実。
初年度の提示額だけで「お、意外と高いやん」と判断してしまうと、5年後に「あれ、5年経ったのに給料全然変わってなくない??」となって後悔することがあるのです。
③福利厚生と身分保障を軽く見ていた
3つ目は、福利厚生と身分保障を軽く見ていたケースです。
教員は、休職制度・共済・退職手当など、福利厚生・身分保障が手厚いです。
実は、教員が当たり前のように得られる福利厚生・身分保障は、民間企業では当たり前ではない事が多いのです。
年収の額面だけを比較すると、この差は見えません。
特に、育児や介護など長期の休業が必要になる可能性がある人ほど、このパターンで後悔することが多いのです。
④「裁量のなさ」に戸惑った
4つ目は、裁量のなさへの戸惑いです。
意外に思われるかもしれませんが、教員は授業の進め方や学級運営について、大きな裁量を持っていますよね?これが、民間企業の新規参入者の場合、まず既存の型に従うことを求められます。
「自分で判断できない」「決裁を待つ時間が長い」という不自由さに、転職後に初めて気づき、戸惑うケースも多いのです。
⑤人間関係の悩みが変わった
5つ目は、人間関係の悩みが変わることです。
学校の人間関係を負担に感じて転職したのに、転職先では「利害の絡む人間関係」という別種の難しさに直面する、というケースです。
学校での人間関係は、子ども・保護者・職員の3つが主で、良くも悪くも同じ目的(子どもを成長させたい)を目指しています。保護者とはバチバチになることもありますが、教職員は基本的に味方になってくれることが多いです。(もちろん、そうじゃない同僚の先生もいますが…)
それに対して、企業では部署間の利害が対立することがあります。教員のときと違い、そもそもの目的から目指している場所が違うこともあり、大人同士の人間関係に疲れ切ってしまうケースがあるのです。
人間関係の悩みの「量」は減っても「質」が変わる可能性がある、ということを事前に想像しておく必要があります。
⑥子どもと関わらない毎日に喪失感を覚えた
6つ目は、子どもと関わらないことへの喪失感です。
これは辞めてみないとわからない、最も予測が難しい後悔です。
日々の負担に埋もれて見えなくなっていた「子どもの成長に立ち会う喜び」が、失って初めて輪郭を持つケースがあります。
教育系企業や塾など、形を変えて教育に関わり続ける選択肢を検討しないまま完全に離れた人ほど、この後悔を報告する傾向があります。
とはいえ、「ないものねだり」状態ですよね。
子どもと毎日関わっていると「あー、もう離れたい」と思い、子どもから離れると「あー、なんだかさみしいな…」と。
何かを得るには何かを手放さなければならないので、子どもがいない状態に慣れていくしかないですよね。
⑦誰にも相談せずに一人で決めた
7つ目は、誰にも相談せずに転職を決めたケースです。
在職中は転職活動を隠しがちで、結果として第三者の視点が入らないまま意思決定してしまいます。
家族にすら事後報告というケースもあり、転職後に家庭内の理解が得られず苦しむことも多いようです。
教員からの転職で「後悔しなかった人」の共通点

逆に、教員から転職したけど後悔しなかった人には、どのような共通点があるのでしょうか。
後悔しなかった人には、次の3つの共通点があります。
- 在職中に情報収集を終えていた
→教員を辞めてから考えるのではなく、働きながら業界研究と自己分析を済ませていた - 複数の選択肢を比較した
→1社だけでなく複数社・複数職種を比較し、自分の理想の働き方やキャリアアップの基準を明確にしながら転職活動を進めた - 辞めない選択肢も検討した
→異動希望、校種変更、休職など「学校に残ったまま状況を変える方法」も検討したうえで、それでも転職を選んだ
教員をいきなり辞めて、行き当たりばったりで転職活動を行った人ほど後悔しやすく、
転職活動をしながらいろんな選択肢(複数社・辞める以外の選択肢など)を検討した人ほど後悔しづらい傾向にあるといえますね。
今が苦しいからといって衝動的に退職して転職活動をするのではなく、じっくり考えながら自分の人生と向き合っていきたいものですね。
教員からの後悔しやすい人・しにくい人

教員からの転職で後悔しやすい人・後悔しにくい人の診断テストを作りました。
次の10項目のうち、いくつ当てはまるかを数えてみてください。
- 転職後にやりたいことを具体的に言える
- 転職候補の業界について、初年度の年収と5年後の年収の目安を調べた
- 教員経験を民間向けの言葉で説明できる(例文を3つ以上つくった)
- 教員の何が苦しいのかを、5つ以上に分解して書き出した
- 今の苦しさを「異動や校種変更で解決するか」について検討した
- 家族・パートナーに転職の意向を伝えて話し合った
- 転職後の生活費を試算し、年収が2割下がっても成立すると確認した
- 教員以外の第三者(キャリア相談など)に一度は相談した
- 3月末退職を前提としたスケジュールを立てた
- 「教育に関わり続ける選択肢」も候補に入れて検討した
いかがでしたか?
- 8個以上:準備は十分です。自信を持って進めて問題ありません。
- 5〜7個:方向性は定まっています。未チェック項目を埋めてから動きましょう。
- 4個以下:まだ動くには早い段階です。まず現状の分解と情報収集から始めましょう。
チェックが4個以下だった方は、いきなり求人を探すのではなく、無料のキャリア相談や適職診断を使って現状を整理するところから始めるのがおすすめです。
教員からの転職で後悔しないために、在職中にやるべき5つのこと

①「辞めたい理由」を最低5つに分解する
なぜ教員を辞めたいと思うのか。
その理由を分解して分析しましょう。
長時間労働なのか、保護者対応なのか、部活動なのか、人間関係なのか、給特法による働き方の構造なのか…。
辞めたい理由を分析することで、転職でしか解決しないものと異動や担当学年換えで解決しうるものが明確に見えてきます。
異動や担当学年の変更で解決するのであれば、その方がハードルも少なく、後悔も少ないですよね。
②年収を「5年スパン」で試算する
目先の年収だけに飛びつきそうになったら、一度深呼吸をしましょう。
転職先候補の業界については、初年度・3年後・5年後の年収目安を調べるようにします。
同時に、現職に残った場合の5年後の年収も試算しておくとよいでしょう。
比較対象がそろうことで、初めて冷静な判断ができるようになります。
転職後に、ずっと給料が変わらない(横ばい)状態が続くと、「ほんとうにココでよかったのかな…」という後悔が生まれてしまいますよ。
③教員経験の棚卸しと言語化
教員としての経験を、しっかりと棚卸しして言語化しておきましょう。
学級経営、教科指導、校務分掌、部活動、保護者対応、それぞれで「何人を対象に」「どんな課題があり」「何をして」「どう変わったか」を書き出します。
そうすることで、自分の強みや興味に気付けるようになりますし、職務経歴書づくりにも生かせるので一石二鳥です。
自分の強みが分かった状態で、その強みを採用してくれる職業に出会えたら、後悔することも少なくなるでしょう。
④客観的な適性データを取る
後悔のない転職をするためには、自己分析をていねいに行うことが大事です。
…が、自己認識による分析だけでは視野が狭くなってしまいます。
適職診断などの客観的なデータを見ることで、自分では意識していなかった適性が見えることもあります。
無料でできるサービスもあるので、一度試してみるとよいですね。
⑤退職スケジュールを逆算する
余裕があるなら、退職のスケジュールを考えながら転職を進めると後悔が少なくなります。
教員の転職は3月末退職がベターです。
なぜなら、3月末に退職できれば、年度をまたぐことなく、引き継ぎなどが最小限で済むからです。(代わりの先生を準備してもらう必要もなく、職場にもっとも迷惑をかけづらい退職となります)
逆算すると、前年の夏〜秋に情報収集、秋〜冬に応募・選考、年内〜1月に内定と退職意向の伝達、というスケジュールになります。
もちろん、「精神的・体力的に限界」などの理由で、3月末の退職を待てないケースもありますし、その場合は「自分の体・健康が一番」なので、躊躇せずに退職してよいですが、
体力的にも精神的にも余裕があり、「あ〜、あのとき、年度末まで続けてからやめればよかったな」と後悔しそうな人は、スケジュールを逆算してから転職・退職をすることをおすすめします。
まとめ:教員からの転職での後悔の多くは、辞める前に防げる

ここまで、教員から転職して後悔した人の共通点を見てきました。
教員からの転職で後悔した人の共通点7つは以下のものでした。
- 「辞めること」がゴールになっていた
- 年収の「初年度」しか見ていなかった
- 福利厚生と身分保障を軽く見ていた
- 「裁量のなさ」に戸惑った
- 人間関係の悩みが変わった
- 子どもと関わらない毎日に喪失感を覚えた
- 誰にも相談せずに一人で決めた
この7つは、辞める前の準備である程度防げるものばかりです。
年収も福利厚生も、事前に調べれば分かることですし、裁量や人間関係の質も、面接で聞いておけば想像がつきます。
「子どもと関われない喪失感」でさえ、教育系企業や塾という選択肢を知っていれば、受け止め方は変わってくるはずです。
つまり後悔の原因は「教員を辞めたこと」ではなく、「準備しないまま辞めたこと」にあるということですね。
だからこそ、辞める前に次の5つを済ませておきましょう。
- 「辞めたい理由」を最低5つに分解する
- 年収を「5年スパン」で試算する
- 教員経験の棚卸しと言語化
- 客観的な適性データを取る
- 退職スケジュールを逆算する
とはいえ、一人で転職の準備をしたり、教育経験の言語化をしたり、退職スケジュールを考えたりするのは大変ですよね。
まずは、無料のキャリア相談や適職診断で、転職の一歩を踏み出してみませんか。
