女性教員の転職は結婚・出産と両立できる?転職先と年収事情

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女性教員の転職は結婚・出産と両立できる?転職先と年収事情

「転職したら、結婚や出産と両立できなくなるんじゃないか」
「教員は福利厚生が恵まれているって言うけど、民間ってどうなんだろう」

と悩んでいる女性教員の方も多いのではないのでしょうか。

結論からお伝えすると、女性教員の転職と結婚・出産は両立はできます。

ただし「制度の手厚さ」で比べると、教員より条件の良い転職先は見つかりづらいでしょう。

この記事では、教員と民間の条件を項目別に比較したうえで、両立しやすい転職先7選と年収を下げない条件について解説します。

目次

女性教員の転職は「時間」で見ると、結婚・出産と両立できる

女性教員の転職は「時間」で見ると、結婚・出産と両立できる

まず、教員と民間企業の条件を項目別に見てみましょう。

項目公立学校教員一般的な民間企業(総合職)
産休・育休の取得しやすさ◎ 制度・実績とも充実○ 企業により差が大きい
雇用の安定性◎ 地方公務員として安定△ 企業の業績に左右される
年収の安定性◎ 年功で積み上がる△ 成果・業績による
時短勤務△ 制度はあるが業務量が減りにくい○ 業務調整が比較的しやすい
有給休暇の取得△ 授業があり取りにくい○ 職種により取得しやすい
勤務時間の読みやすさ× 放課後に業務が集中する○ 職種により定時退社が可能
リモートワーク× 原則不可○ 職種により可
突発対応の頻度× 児童生徒・保護者対応で頻発○ 職種により少ない
転勤△ 数年ごとの異動あり○ 転勤なしの求人も多い

見てのとおり、上4つ(制度と安定性)については教員が圧勝。

しかし、下5つ(日々の時間)は民間が優位ということがわかると思います。

つまり、給料の高さや産休育休の取りやすさで言えば教員を続けたほうがよい可能性が高く、

逆に、有給の取りやすさや定時退勤のしやすさ、リモートワークの有無といった「普段の時間の取りやすさ」では民間に転職した方に軍配が上がる、と言うことができるでしょう。

そのため、以下の3つを意識することで、結婚・出産と両立できる転職先を選びやすくなります。

  1. 勤務時間が読めるか(終業時刻に本当に帰れるか)
  2. リモートワークができるか(子どもの体調不良に対応できるか)
  3. 突発対応が少ないか(自分で仕事の順番を決められるか)

求人票の「産休・育休取得実績あり」という一文だけで判断すると、教員より条件の悪い転職先を選んでしまいます。制度は最低条件として確認するだけにとどめ、上の3点で比較するとよいでしょう。

女性教員が結婚・出産と両立しやすい転職先7選

女性教員が結婚・出産と両立しやすい転職先7選

では、女性教員が、結婚・出産と両立しやすい転職先について見ていきましょう。

おすすめは次の7つです。

業界(どこで)職種(何をする)勤務時間リモート教員経験の活きやすさ
教育系企業(教材・EdTech)コンテンツ企画・教材編集★★★★★
教育系SaaS・校務支援システム企業カスタマーサクセス★★★★★
一般事業会社人事(人材開発・研修担当)★★★★☆
大学・学校法人大学職員(教務・学生支援)★★★☆☆
人材紹介会社キャリアアドバイザー★★★★☆
自治体・公的機関会計年度任用職員・行政職★★★☆☆
オンライン学習サービス講師・教務(業務委託含む)★★★★★

①教育系企業 × コンテンツ企画・教材編集

女性教員が結婚・出産と両立しやすい転職先の1つ目は、教育系企業のコンテンツ企画・教材編集です。

教育系企業のコンテンツ企画・教材編集とは、通信教育や学習アプリ、紙の教材などの中身をつくる仕事を指します。

どんな単元をどんな順番で扱うかを設計し、原稿や問題を作成・チェックしていく職種です。

この職種が両立しやすい理由は、評価の基準が「働いた時間」ではなく「仕上げた成果物」にあるから。

締め切りまでに求められた品質のものを出せば、どの時間帯に作業するかは本人の裁量に委ねられる会社が多く、在宅勤務を認めている求人も豊富にあります。

前章でお伝えした3つの基準(勤務時間の読みやすさ・リモート可否・突発対応の少なさ)を、7つのなかで最も高いレベルで満たす転職先といえます。

②教育系SaaS・校務支援システム企業 × カスタマーサクセス

2つ目は、教育系SaaS・校務支援システム企業のカスタマーサクセスです。

カスタマーサクセスとは、自社のサービスを導入してくれた顧客が、そのサービスを使いこなせるように支援する職種を指します。

教育系SaaSの場合、顧客にあたるのは学校や教育委員会です。導入時の説明会を開いたり、活用が進んでいない学校に使い方を提案したりするのが主な仕事になります。

この職種が両立しやすい理由は、顧客とのやりとりがオンライン中心であるから。

訪問が必要な場面もありますが、オンライン会議で完結する業務の比率が高く、在宅勤務が可能な求人が多く見つかります。打ち合わせの時間もあらかじめ調整して入れるため、勤務時間が読みやすい職種です。

③一般事業会社 × 人事(人材開発・研修担当)

3つ目は、一般事業会社の人事、なかでも人材開発・研修担当です。

人材開発・研修担当とは、その会社の社員に向けた研修を企画・運営する職種を指します。

新入社員研修や管理職研修の内容を設計し、外部講師を手配し、実施後の効果を振り返る、といった業務です。メーカー、IT企業、小売など、一定規模の会社であれば業界を問わず存在するポジションです。

この職種が両立しやすい理由は、業務の大半を自分のスケジュールで組み立てられる点にあります。営業のように顧客都合で予定が動くことが少なく、突発的な残業も比較的抑えられます。3つの基準のうち「勤務時間の読みやすさ」と「突発対応の少なさ」を高い水準で満たす転職先です。

④大学・学校法人 × 大学職員(教務・学生支援)

4つ目は、大学・学校法人の職員、なかでも教務や学生支援の部署です。

大学職員の教務・学生支援とは、授業の履修登録や成績処理を管理したり、学生からの相談に対応したりする仕事を指します。教員として教壇に立つのではなく、大学という組織の運営を事務方として支える職種です。

この職種が両立しやすい理由は、勤務時間が明確に決まっており、年間の繁忙期が事前に読めることにあります。履修登録の時期、試験期間、入試の時期。忙しくなるタイミングがカレンダー上で決まっているため、家庭の予定を先に組み立てられます。

小中高の教員と同じ教育機関でありながら、担任も部活動も持たずに済む点が最大の違いです。

⑤人材紹介会社 × キャリアアドバイザー

5つ目は、人材紹介会社のキャリアアドバイザーです。

キャリアアドバイザーとは、転職を考えている求職者と面談し、その人の希望や適性を整理したうえで求人を紹介する職種を指します。

人材紹介会社には企業側を担当する職種(法人営業)もありますが、キャリアアドバイザーが担当するのは求職者のほうです。

この職種が両立しやすい理由は、面談をオンラインで実施する企業が増えているためです。在宅勤務が可能な求人も多く、勤務地の制約が緩いため、パートナーの転勤がある方にも選択肢になります。

面談の予定は事前に組むものなので、勤務時間も比較的読みやすい職種です。

⑥自治体・公的機関 × 会計年度任用職員・行政職

6つ目は、自治体・公的機関の会計年度任用職員、または社会人経験者採用枠での行政職です。

会計年度任用職員とは、自治体が1年度ごとに任用する非常勤の職員を指します。一方、社会人経験者採用枠は、民間経験のある人を対象にした正規職員の採用枠です。

前者は比較的入りやすく、後者は採用試験を受け直す必要があります。

この職種が両立しやすい理由は、勤務時間が条例で明確に定められており、超過勤務が発生しにくい点にあります。加えて、勤務地が居住する自治体の中に限られるため、転居や長時間通勤の心配がありません。

地域を離れずに働き続けたい方におすすめの選択肢です。

⑦オンライン学習サービス × 講師・教務

オンライン学習サービスの講師・教務とは、オンライン家庭教師やオンライン英会話、映像授業などのサービスで、実際に指導したり、カリキュラムを管理したりする仕事です。

雇用形態は正社員のほか、業務委託や時給制のパートタイムなど幅広く用意されています。

この職種が両立しやすい理由は、在宅で完結し、かつ稼働量を自分で調整できることにあります。

「子どもが小さいうちは週3日だけ」「小学校に上がったらフルタイムに戻す」といった調整が可能な点は、7つのなかでこの転職先だけが持つ特徴です。

教員経験がどう活きるかというと、指導スキルをそのまま、しかも準備なしで使えます。教材研究の蓄積も、生徒対応の経験も、そのまま業務に転用できるため、転職後の立ち上がりが最も早い選択肢といえます。

女性教員の転職後の年収はどうなる?下げないための3条件

女性教員の転職後の年収はどうなる?下げないための3条件

女性教員の転職で「年収が下がる」ことを心配する声は多く聞かれます。

実際、初年度は下がるケースが大半です。

教員給与は年功で積み上がる仕組みのため、勤続年数が長い人ほど転職直後の下落幅が大きくなります。20代であればギャップは小さく、30代後半以降では大きくなると考えてください。

そのうえで、年収を維持しやすいのは次の3条件を満たす場合です。

条件①:成果連動の要素がある職種を選ぶ

人材・営業・カスタマーサクセスなどは、初年度が下がっても数年で回復・超過する可能性があります。逆に、一般事務や未経験からの内勤職は上昇幅が限定的です。

初年度の提示額ではなく、3〜5年後の水準で比較するようにしましょう。

条件②:教員経験が「即戦力」になる業界を選ぶ

教育系企業、教育系SaaS、教材出版では、学校現場の内部理解そのものが希少価値です。他業界から来た候補者には持てない情報を持っているため、提示年収が上がりやすくなります。

同じ職種でも、業界が違えば評価は変わります。

カスタマーサクセスを狙うなら、汎用SaaSではなく教育系SaaSを選ぶ、という判断です。

条件③:主任・分掌のリーダー経験を明示する

学年主任、教務主任、研究主任などの経験は「マネジメント経験」として評価対象になります。役職手当の有無や、正式な管理職でないことは関係ありません。

企業が見たいのは「複数人を巻き込んで成果を出した経験があるか」です。

書けそうな経験がある場合は、職務経歴書に書くようにしましょう。

女性教員の転職でよくある質問

女性教員の転職でよくある質問
女性というだけで転職に不利になりませんか?

面接で家庭の状況を過度に聞かれるような企業は、入社後も同じ価値観で運営されている可能性が高いと考えられます。逆に、時短実績やリモート制度の運用状況を具体的に説明できる企業は、制度が実際に機能していると判断できます。不利かどうかより、企業を選別する材料として捉えるのがよいでしょう。

子どもが小さいうちは転職しないほうがいいですか?

一概には言えません。「子どもが小さいうちに働き方を変えたい」という理由は、企業側にも理解されやすい転職動機です。重要なのは時期そのものより、転職先で本当に時間の融通が利くかを事前に検証することです。

教員以外の職歴がありません。書類が通るか不安です。

職歴が教員のみでも、書き方次第で十分に通ります。「1年間で35人の学級を運営」「年間700時間の授業を設計・実施」「保護者70名との個別面談を年3回実施」といった数値化が有効です。

在職中に転職活動をする時間が取れません。

平日夜間や土日に対応するサービスを選ぶようにしましょう。オンライン面談が主流になっているため、以前より時間の確保はしやすくなっています。まずは所要時間の短い適職診断から始めるのも一つの方法です。

40代でも転職できますか?

できます。ただし未経験職種への転換は難しくなるため、教員経験が加点になる領域(教育系企業、研修、大学職員など)に絞る必要があります。年代特化のサポートを利用するのも有効です。

まとめ:女性教員も転職できる

まとめ:女性教員も転職できる

女性教員の転職は結婚・出産と両立できるかどうか、両立しやすい転職先7選と年収を下げないための条件について紹介しました。

まとめると、次のようになります。

  • 産休・育休の制度と雇用の安定性では、教員に勝る転職先はほぼない
  • 一方、勤務時間の読みやすさ・リモート可否・突発対応の少なさでは民間が優位
  • 候補は教育系企業のコンテンツ企画、教育系SaaSのカスタマーサクセス、事業会社の人事など
  • 年収維持の3条件は「成果連動の職種」「教員経験が即戦力になる業界」「主任経験の明示」

福利厚生の面だけで言うと、教員よりも手厚い職業を探すのは難しいですが、勤務時間やリモートの可否などで働きやすさが上回るケースは多いです。

自分に大切なのは福利厚生なのか、普段の勤務体制なのかをしっかり考えて転職活動を行うと、失敗しない転職活動になりやすいでしょう。

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